紅葉と富士、そして熊騒ぎの大室山


11月6日。いよいよ低山にも紅葉の季節到来。丹沢、奥多摩はきっとすごい人出だろう。できれば静かな雰囲気で紅葉を楽しみたい。日曜でもあるし近場で、、、ということで久しぶりに裏丹沢から大室山に登ることにした。裏丹沢はバスでのアクセスが難しいので登山者は少ない。コースは道志村から加入道山を経由して大室山と決めた。

登山開始

7時半、道志村村営の登山口駐車場に車を止める。私のほかは1台しか車は停まっていない。しずかな山歩きは確実だ。今日は何回か歩いたコースなので、気が楽だ。加入道山まではゆるやかな登り、そこから大室山まではけっこう厳しい登り。おそらく折り返したあと加入道山でランチだろう。そんなシュミレーションをしながらさあ出発だ。
登山口

このあたりは紅葉はまだまだ

登山口のあたりは木々の色づきはまだまだ。緑の葉を透して朝日が差し込む。よく整備された歩きやすい登りをゆっくり歩く。前方右手上には大室山から山中湖に至る主脈尾根が見える。やがて富士が遠望できるポイントに。白くなった富士が木々の間に姿を現した。ここは峠を越せば山中湖。富士はもうすぐそこにある。
富士が姿を現した。右奥に見えるのは御正体山か。

足元には大きな朴の落ち葉が

やがて以前に苦労した崩落地帯を抜け、主脈尾根に達する。の尾根道は「東海道自然歩道」につながる。合流点の標識では加入道山まで300メートルとある。休まずにいっきに山頂へ。
主脈尾根合流点

加入道山

やがて静かな誰もいない加入道山の山頂に出る。すぐ下に避難小屋が。リニューアルした小屋にびっくり。きれになった。日誌を見ると昨日の土曜にも3人の記録が記されていた。
リニューアルした避難小屋

この尾根道は西丹沢の登山拠点である「西丹沢自然教室」からもアクセスできる。案の定、いきなり3人グループの登山者と合う。聞くと用木沢、大室山経由で来たとのこと。挨拶代わりに「熊大丈夫ですか」と聞いてきた。登山口で昨日加入導山に熊がでたとの警告が。私は「丹沢の熊は小さいから大丈夫ですよ」などとベテラン風をふかした返事をする。
潅木帯

加入道山は標高1400メートル。ここまで登ると紅葉は終わりに近い。木々の間から目指す大室山も見える。さらにその先に檜洞丸。残念だが富士は霞の中にうっすらと。箱根に向かって峰々が霞みに浮かぶ。西丹沢の山深さを感じる。海を見下ろす表尾根とは異なる景色だ。
大きな姿を覗かせる富士

箱根の間には、いく重もの尾根が

大室山へ

大室山まで尾根道は小さなコルまで下りそこから急登りだ。断続的に登山者とすれ違う。何人かの登山者が「熊、いませんでしたか」と聞く。彼らからみると私ははじめてのすれ違いの登山者なのだろう。あまり同じことを聞かれるので「そこにいましたよ」と応えてみたくなる。
大室山への尾根道

道々には涸れたアザミ、トリカブト、バイケイソウが。木々には赤い実が。もう晩秋の風景だ。登山道もよく整備されている。
青い空にマユミの赤い花が

このあたりにはブナが多いが枯れつつある(酸性雨のせいか)

急登りのあと尾根道は平らな木道となりやがて大室山山頂に。ここまで4時間。撮影休止だけで歩いてきた。夏なら発汗のためこのような歩きはできない。大室山山頂は木が茂り展望は全くない。何人かの登山者が標識の前で記念撮影中。私はマラソンの折り返しのごとくにUターン。来た道を加入道山に戻る。
大室山山頂

古い道標。道志まで1時間とあるがとても無理。別の道標には3時間とある。

大室山山頂直下休憩場でくつろぐグループ

折り返しの加入道山。静かな山頂。この先はゆるやかな下りだけだ。ここで大休止とする。愛用のアルコールストーブを出して暖かいランチをとる。期待通りの静かな秋景色。山はやっぱりいい。決して人を裏切らない。


加入道山山頂

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