八ヶ岳曇天日帰周回


東天狗岳山頂から

2016年9月17日、ここから始まるシルバーウィーク(3連休)は中日の18日が荒れる天気とのこと。せっかく楽しみにしていた2泊山行はあきらめ、日帰りで八ヶ岳に行くことに。どうも今年は天気に恵まれない。急に予定変更となったので、八ヶ岳といってもいまさら計画をたてるのもしんどい。ならば5年ほど前にいった西天狗岳の岩稜登りを再体験してみようと思い、一路唐沢鉱泉へと車を走らす。今回は唐沢鉱泉→西天狗岳→東天狗岳→黒百合ヒュッテ→唐沢鉱泉と温泉つき周回コースだ

秘湯、唐沢鉱泉

唐沢鉱泉を出発

朝6時半、唐沢鉱泉の公営駐車場で身支度を調え、さあ出発。曇天だが雨の心配はなさそう。八ヶ岳にはおなじみの苔に覆われた登山道だ。尾根道に向かって単調な登りをマイペースで登っているとうしろから元気な若者グループが楽しそうに会話をしながら追い越していく。こちらはそんな余裕はない。差を痛感する。
うっそうとした登山道を登る

やがて目の前が明るくなり赤岳につづく稜線が視界に。ようやく尾根に出たのだ。ここは休憩ポイントとなっている。赤岳からの稜線、南アルプス、北アルプスを見渡せる。晴れていたらもっとよかったのに。風が冷たい。
視界がひらけ、八ヶ岳の尾根が見える

休憩ポイントで南アルプスを眺める

西天狗岳へ

休憩もそこそこにさあ、今日の核心部である西天狗岳の岩稜登りに向かう。シラビソに囲まれた登山道を進むと前方に西天狗岳が木々の間に姿を現した。岩稜に白のペイントがはっきりと見える。あの斜面を登るのか。5年前の記憶が蘇る。まだ登山を始めたばかりだった私はあの岩稜を見てたじろいた。そしてその岩稜を登りきったあと私は初心者でなくなったような気がする。あの感慨をあらためて思う今日の私は余裕で楽しんでいる。
西天狗岳へ、上部の岩場に白いマークが見える

核心部

岩稜のとりつきで一息入れて、さあ登るぞ。岩に描かれた矢印を手がかりにどんどんと高度を上げていく。ここは下山者が少ないのでペースを乱されることはない。約15分ほどで岩稜を登りきり、あとはゆるやかな単調な登りを進む。やがてあの急峻なのぼりとは似合わない広い山頂に至る。多くの登山者の歓声が曇天の空に響く。天狗岳は東と西の二つが隣接しているが、この西天狗岳は八ヶ岳の稜線も全体がはっきりと見え北アも南アも遮るものはないので、展望では東をはるかに凌ぐ。
さあ登るぞ


マークを頼りに


だが、こんな×マークにも出会う

山頂で自撮り

硫黄岳の爆裂火口がよく見える

東天狗岳へ

さあ、次は東天狗岳だ。この東天狗岳は3年前に友人と赤岳からの縦走で通った。これで3回目だ。西から東の山頂まではいったん鞍部まで下り、上り返す。時間にして25分ほど。

西天狗から東天狗に登る登山者
東の山頂は西とは異なり狭い。ここは稜線歩きの人々も通るので、よけいに混みあっている。かわりばんこにポールの前で記念撮影だ。私も居合わせたグループにシャッターを頼まれたので、思い切り東西南北4方向でシャッターを押し、おおいに感謝された。

山頂で

東天狗岳に着いたのはほぼ10時半。まだ時間があるので、根石方面に周り、3年前の友との縦走をリプレイした。あの時ここを通過したのはたしか昼ごろだったか。山頂でパスタを作ったことを思い出す。彼、リタイアしたがその後元気にしているだろうか。私とちがい真面目でいい奴だった。
ここでも自撮り

山頂から黒百合ヒュッテを見下ろす

黒百合ヒュッテへ

次から次へと登山者が東天狗岳に登ってくる。とても長居ができる雰囲気ではない。さあ、下るか。ここから黒百合ヒュッテまで2本のルートがあるが、今回は中山峠経由で下ることにする。そのほうが静かだろうと目論んだからだ。しかしその目論見は見事に外れた。次から次へと登山者が登ってくるではないか。考えてみれば中山峠ルートは縦走路なのだから登山者が多いのは当たり前だ。
中山峠にて、赤く色づいたナナカマドの実

ぼやきながら中山峠までくだり、黒百合ヒュッテに到着したのが12時過ぎ。用意してきたカップ麺をいろいろな思い出とともに食す。何組かの登山者がテント泊の用意をして登ってきたが、明日の雨を覚悟のうえだと思う。いまの私にはその覚悟はできないなあなどと感心をして、唐沢鉱泉に向かって下る。14時半、唐沢鉱泉に下り周回を終えた。
黒百合ヒュッテ。3年前はここに泊まったが、すし詰めで眠れなかった
唐沢鉱泉へ

唐沢鉱泉源泉



0 件のコメント:

コメントを投稿