鍋割山稜新緑之絵図


新緑の丹沢へ

丹沢に風薫る春が来た。木々は芽吹きはじめ、山肌は緑に衣替え。天気もいいし、今丹沢に行かずしていつ行くのか。荷を軽くして、さあ出発だ。

爽やかな出発

コースは鍋割山稜から塔ノ岳に至り、帰りは小丸より二股に下りることとした。いつものように県民の森に車をデポ。朝7時にはすでに駐車場は満車。仕方なく暗黙のルールに従い路駐する。身を調えさあ出発だ。丹沢は1ヶ月ほど前に宮ヶ瀬から大倉まで縦走したが、その時は尾根は霧氷に包まれていた。道は霜解けのため泥濘状態だった。それに比べて今朝の丹沢は実に気持ちがいい。道は乾いているし、新緑の間から朝の日が射し込み、小鳥たちは忙しそうに囀る。多分巣作りの相手を探しているのだろう。
まずは林道歩き

尾根登り開始

いつものように鍋割への登山口には水入りのペットボトルが山積みになっている。居合わせた若者はザックにペットボトルを4本も入れる。殆どそれだけで8キロだ。こうやって鍋割山荘は水の運搬を一般登山者に頼っている。しかも完全にボランティアなので持っていった人にはなんの見返りもない。人気の鍋焼うどんのためになでそんなに尽くさなくてはいけないのだろうか。
鍋割への尾根は傾斜も距離も適度なのがいい

サポートタイツよさようなら

鍋割山への尾根登りは私の足で1.5時間。見上げると尾根道は新緑真っ盛り。緑が眩しい。実は今日は新緑以外に別の目的がある。それはサポートタイツを着用せずに歩くことだ。どうもサポートタイツは効果を感じない。いやむしろ上りには逆効果となっているのではないかと最近思うようになった。脚を上げるときにサポートタイツは逆の力が働くのでよけいにエネルギーを消耗するのではないか。そう思うのだ。これは下りならいい。下りの重力に抵抗してくれるからだ。
おお、確かに脚が軽い。やっぱりサポートタイツは上りには不要なのだ。軽い足取りで順調に尾根を登る。この尾根道は階段が殆どない。自分の歩幅で歩けるのがいい。そして登山者も少ないので、静かに山登りを楽しめる。新緑を見上げたり、足元の花を眺めながら標高をあげていく。順調に尾根を登ると、やがて中腹で東国三つ葉ツツジが咲き始めていた。ああ、もう丹沢もツツジの季節の到来か。これから日を追うごとにツツジ目当ての登山者がおしかけてくることだろう。今年のシロヤシオはどうなんだろう。
中腹に咲きはじめた東国三つ葉ツツジ

春霞の尾根歩き

予定通り1.5時間で鍋割山頂に到着。まだ9時前なのにもう鍋焼うどんを食べさせている。私は、遠く富士山を眺める。春霞の上に富士が浮かんでいる。相模湾もうっすらと。
春霞に浮かぶ富士

人気の鍋焼うどんの看板。混んでいる2時間待ちとか。

今日はここから塔ノ岳へ向かう。しばらくは気持ちのいい尾根歩き。足元にはすみれが満開。新緑以外にも今の時期は花が楽しめる。こんなにすみれが咲いているとは、もしかして、鹿はすみれを食べないのだろうか。進行方向左にユーシン渓谷を、右に相模湾を見下ろし、塔ノ岳をめざす。ユーシン渓谷をはさんで向こうに丹沢主脈がつづく。
下がユーシン渓谷、向こうに主脈、右から丹沢山、蛭ガ岳、檜洞


屹立

倒木にも新芽が

木段の間に咲く可憐な花

やがて尾根道は大倉尾根と合流。大倉尾根からは多くの登山者が続々と登ってくる。これまでの静かな山道からいっきに喧騒の山道に変わる。流れにのって塔ノ岳に達したのは11時であった。
山頂より蛭ガ岳方面

大倉尾根を続々と登山者が

富士を眺めながらランチ
花々
これまで新緑の頃には必ず丹沢に登っていたが、今回は新緑以外にいろいろな花が咲いていることを発見。草花ばかりでか、ヤマボウシ、ミツバツツジ、サクラなど木々の花も咲いていた。今の時期、丹沢は花の季節であることを再発見した。







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